百錬ノ鐵

百合魔王オッシー(@herfinalchapter)の公式ブログです。

障害者を侮辱する「アングラ」芸人、活動自粛。

記事
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1069555.html#comments

公式サイト(謝罪文)
http://sparta.cc/

はじめまして、『スパルタ教育』と申します。
今日、単独ライブがあるということで気合を入れて電車に乗り込むと、
隣に 障 害 者 の男の子が座っていて大きな声で喚いていたので、

も う 一 つ 障 害 を 増 や し て き ま し た ぁ ! (観客笑)

死 ね っ ! (観客笑・拍手)

何 も で き な い ん だ ろ 、 ど う せ お 前 は よ っ ! (観客笑)

ウ ン コ を 喰 え っ ! (観客笑)

 まぁ、当然のごとく叩かれ、活動自粛に追いやられたわけだが、

 そんなことより、このテの話題になると、きまって訳知り顔で、

293 名前: 40歳無職(東京都) 投稿日:2007/12/19(水) 22:27:03.88 id:DhJAXR7L0
障害者を叩いちゃいけないって風潮自体が差別だろ

 ……などと言う人がいる。

 しかし、この理屈が成立するのは「本当にその表現(ギャグ)は『差別』に相当するのか」という問題提起を前提にしている場合のみだ。今回の件のように、明らかに「差別」と判断できる場合には、ただ差別を正当化することにしかならない。「障害者を叩いてもいい」などという理屈は、どうあがいたってまともな社会では通用しないわけだから、件の発言を「差別」と認めた時点で、擁護したつもりが引導を渡したも同然である。

 こんなのも同様。

456 名前: 数学者(dion軍) 投稿日:2007/12/19(水) 22:45:55.82 id:WgAHZJBR0
ハゲやデブをネタに笑いをとるのと変わらん
障害者が権利強者になっている今
タブーに挑戦するのはいいことだと思う

 笑いを取るためにフルチンになって走り回るだけの芸人は「芸がない」と切り捨てられるのに、こと「差別ネタ」にかぎっては、その「芸」としての完成度がどうあろうと、ただ「タブーに挑戦した」というだけで持て囃す人がいるのはなぜだろう。

 動画を観てもらえれば誰もが同意するであろうが、この芸人の「芸」は、ただ一方的に障害者を「罵倒」するだけのものであり、「ギャグ」として成立していない。「障害者が権利強者になっている」などという与太話をどこから仕入れたのかわからないが、障害者と健常者の間に明確な立場の違いがある以上、それはどう言い繕ったところで「差別」にしかなりえない。もちろん、差別的だからといってすべからく規制せよという考えは表現の自由に反するが、差別的な発言を批判することも同様に「表現の自由」として認められるべきである。

 そもそも、ブラック・ユーモアとは相手を侮辱するためのものではなく、自分を笑うためのものではないか。立川談志の名言に「俺は差別と黒人が嫌いだ」というものがあるが、笑われるべきは「黒人」ではなく、己の内にある差別意識なのだ。しかし今回の件では、ただ社会的弱者を侮辱するだけで「アングラ」たりうると無邪気に思い込む浅はかさにより、「芸」ではなく「芸人」自身が笑われる結果となった。