言わずと知れた一迅社「コミック百合姫」は、日本国内で唯一現存する百合漫画専門誌である(同人誌の「ガレット」を除く)。 ゼロ年代前半の『マリみて』ブームに便乗して創刊された「百合姉妹」を前身(当時の版元はマガジン・マガジン)とするこの雑誌は、…
(2023年10月3日 加筆修正) niconicoとダ・ヴィンチが共催する「次にくるマンガ大賞」の2023年度Webマンガ部門で《女同士の愛情》をテーマにした新井すみこ『気になってる人が男じゃなかった』が、百合作品としては歴代初の第1位を獲得した。 prtimes.jp 【…
(2023年11月20日 加筆修正) 米メリーランド州のジョンズ・ホプキンズ大学の公式サイトに掲載されている「LGBTQ用語集」の中の「レズビアン(Lesbian)」の項目が、なにやらおかしなことになっていると話題になっていた。 Man: no definition needed. Non-m…
(2023年3月20日 加筆修正) しばらくご無沙汰していたが、久しぶりのブログ更新も「シオヤギくん(@Gay_yagi)」のネタである。 このところTwitterのアルゴリズムとやらに変更があったようで、フォローしていないアカウントのツイートが「おすすめ」として…
(2024年1月29日 加筆修正) 現代日本の文壇において「レズビアン」をカミングアウトしている数少ない作家の一人に、『完璧じゃない、あたしたち』『ババヤガの夜』などで知られる王谷晶(@tori7810 ※アカウント削除済み)がいる。 Twitterのプロフィール(2…
映画評論サイトを更新しました。 今回は以下の6作品のレビューを追加。基本的にはかつて公開していた個人サイトの記事を加筆修正した内容ですが、『空の記憶』と『750ライダー』は新規書き下ろしとなります: 心霊 心霊2 安倍麻美『水の記憶』 安倍麻美『…
本年度1月号からリニューアルした「コミック百合姫」は、連載作品の他に『オフレコ×ガールズトーク』と題し、各界の女性有名人の「百合」にまつわるエピソードや思いを述べるコラムを掲載している。 コミック百合姫9月号さんで、百合について考えれば考える…
2022年3月10日。KADOKAWA主催「第28回電撃大賞・金賞」に入選した『百合少女は幸せになる義務があります』が『この△ラブコメは幸せになる義務がある。』と改題、さらには作者名やキャラクター名まで一新し、電撃文庫から刊行された。 これまで、公式ページの…
2022年3月10日、「第28回電撃大賞・金賞」を獲得した神奈士郎『百合少女は幸せになる義務があります』が『この△ラブコメは幸せになる義務がある。』に改題され(併せて作者の名義も「榛名千紘」に変更)、電撃文庫から刊行された。 それに先立ち1月7日、電撃…
2021年10月8日、KADOKAWA主催の「第28回電撃大賞・金賞」を獲得した神奈士郎『百合少女は幸せになる義務があります』は、その発表と同時に、 タイトルに反して異性愛至上主義と《レズビアン差別》に根差した差別的な内容に加え、名作百合アニメから臆面もな…
2021年10月8日、KADOKAWAが主催する「第28回電撃大賞」各部門の入賞作品が発表された。 その中で「電撃小説大賞」の栄えある「金賞(※実質的には、大賞に次ぐ第2位)」に輝いたのが、神奈士郎『百合少女は幸せになる義務があります』であった。 この作品は…
ブログに先立ち、Twitter上で『琴崎さんがみてる 俺の隣で百合カップルを観察する限界お嬢様』(五十嵐雄策・著 弘前龍・原案 KADOKAWA電撃文庫 ※なお本稿では「原案」の弘前龍を「原作者(作者)」と位置づける)に対する批判を投稿していたところ、 《百合…
さて、これまで『琴崎さんがみてる』について異性愛至上主義・男尊女卑という観点から批判を展開してきた。 ここへきて、新たな視点を提示してみたい。 それは、そもそも「百合萌え」とは何なのか? という今更ながらの根本的な疑問である。 繰り返し述べて…
これまでの検証を通して『琴崎さんがみてる』が「百合作品」ではなく、あくまでも「百合」をダシにした異性愛至上主義のラブコメディである事実が明らかとなった。 しかし、そうなると新たな疑問が湧くであろう。 「男女のラブコメディ」と割り切って読む分…
これまでのおさらい。 YouTubeで公開されていた百合アニメ『琴崎さんがみてる』は、その小説化にあたり、主人公が「百合」を愛でる女性(琴崎入愛=イリア)から、その女性に恋愛感情を抱く男性(新堂瑛人)に変更されたことで、百合コンテンツのユーザーか…
すでに発売前の時点で“炎上”している小説版『琴崎さんがみてる』だが、版元のKADOKAWA「電撃文庫」の公式ページにある宣伝文では、次のように記載されていた。 dengekibunko.jp 俺は百合が好きだ。 隣にいる、琴崎さんも好きだ。 名門お嬢様学校が今年から共…
あらためて説明すると『琴崎さんがみてる』とは、 名門女子校に通うお嬢様キャラの【琴崎イリア】が、校内の女性カップルを見て百合妄想に耽るというという「メタ百合」とも呼べる構造のアニメ作品(※ただし声優が声を当てているものの静止画なので「漫画」…
YouTubeで公開されていた百合アニメ『琴崎さんがみてる』が、その小説化にあたり、 「百合」を趣味とする女性の主人公から、その女性キャラクターに恋愛感情を抱く男性を主人公に変更したことで、 作品の世界観を根底から覆す結果となり、百合コンテンツのユ…
#懐かしい #神作 を紹介✨#コバルト文庫 の #マリア様がみてる 著 今野緒雪先生 イラスト ひびき玲音@cofixx先生 百合物なんてとんでもない!男が読んでも感動する作品です少女達の揺れ動く心情に凄く心動かされます✨涙あり笑いありな素敵な物語です#マリみて…
以前にも少しふれたが、件の国連によるトランスジェンダリズム広告『もし彼女がトランスジェンダーであっても愛しますか?(Would you still love her if she were transgender?)』について、 当然のことながら、トランス主義者でレズビアン差別主義者のシ…
(※公開直後に加筆修正) 私との議論を打ち切った後も、小浜耕治(@aoikousi)氏は引き続き、トランスジェンダーを恋愛対象に含めないことは「差別(トランスフォビア)」であるとの主張を展開している。 以下のツイートもそれに関連したものであるけれど、…
前回に引き続き、LGBT活動家の小浜耕治(@aoikousi)氏が、 トランスジェンダーを恋愛対象に含めないのは《トランス差別》と主張する独自の見解を表明されている。 前回の議論の結果、私は小浜耕治氏からブロックされてしまったが、私に対する反論と思し…
(2023年2月25日 加筆修正) 当ブログでも取り上げた国連スローガン《Would you still love her if she were transgender?(もし彼女がトランスジェンダーであっても愛しますか?)》をめぐって、また新たな解釈にもとづいて支持するトランスアライの人が現…
今から2年前、日本国内でトランス女性問題をめぐる議論が活発化し始めた頃に、国連機関「UNAIDS」が発表した奇妙なスローガンが注目を集めた。 この国連機関のキャンペーン「もし彼女がトランスジェンダーであっても愛しますか?」「ジェンダーアイデンティ…
(2021年10月16日 追記) 前回の記事では、kazukazu(@kazukazu881)というクィア主義者のツイートを参照しながら、 生物学的性別の概念・定義から「性器(の形状)」を除外しようとする、クィア理論の詭弁術について検証した。 だが、その一連の議論には、…
(2021年10月26日 追記) 世の中には、論理的な思考がまったくできない人がいる。 中でも「クィア理論(トランスジェンダリズム)」を信奉する人間に、それが多いと感じる。 「クィア理論」は「理論」といっても、そのじつきわめて政治的なイデオロギーであ…
(2022年4月3日 加筆修正) 4月15日、レズビアン作家・中村珍の百合漫画『羣青』を原案としたNetflix限定配信の映画『彼女』(廣木隆一・監督)が公開され、レズビアンへの偏見を助長する陳腐かつ差別的な内容が酷評を浴びる中、 レズビアンの役を演じた俳優…
ずいぶんご報告が遅くなってしまいましたが、 昨年4月をもちまして『柘榴ノ杜』の独自ドメイン「zakuro-no-mori.jp」を廃止しております。 『柘榴ノ杜』を開設した2006年当時、独自ドメインを取得するためには「お名前.com」というサービスと、レンタルサー…
映画評論サイト、およそ4年ぶり(!)の更新となります。 以下の6作品のレビューを追加しました: 頭狂23区外 眠レヌ 頭狂23区外 許セヌ 頭狂23区外 終ワラヌ 頭狂23区外 オムニバス・バージョン TERRORS 黒い影 汝殺すなかれ http://zakuro-no-mori.girlf…
百合魔王オッシーの公式サイト『柘榴ノ杜』はWordPressで作成していますが、 どうもWordPressというサービス自体がヴィジュアル中心のコンテンツのようで、テキストサイトに特化したテーマ(デザインのテンプレート)がほとんどありません。 そのため思うよ…