百錬ノ鐵

百合魔王オッシー(@herfinalchapter)の公式ブログです。

平成26年度東京都知事選・宇都宮健児候補は《同性カップルの相続権》に“反対”していた?

(2016年5月6日 加筆修正)

「2CHOPO」内『【東京都知事選挙2014】立候補者に聞いた、セクシャルマイノリティについての6つのこと。』
http://www.2chopo.com/article/684/

[1/27回答]宇都宮けんじ(67)/無所属
 
●質問2:米最高裁が連邦法である「結婚防衛法(DOMA=Defense of Marriage Act)」に対する違憲判決を出し、今後「同性婚」がアメリカそして世界的にも多くの国で認められる流れとなりそうですが、「同性婚」には賛成ですか?反対ですか?またその理由をお聞かせ下さい。
 
事実婚法律婚との法的効果の差異は、相続権の有無です。相続権を除いて、同性のカップルも、異性のカップルの事実婚と同等の法的保護を受けるべきだと思います。ただし、これを「同性婚」として正規の婚姻として認めるためには、結婚制度に関する民法の改正が必要です。この問題は、国民の法意識に関わる重要な判断となりますので、今後広く議論を始めるべきだと思います。

まきむぅ(牧村朝子) ‏@makimuuuuuu
https://twitter.com/makimuuuuuu/status/429539084680179712
いわゆる“LGBT当事者”(この言葉使いたくないけど)に人気のあの都知事候補も、ようく読むと「同性カップルには【相続権を除いて】男女の事実婚と同様の権利を」ってなことをおっしゃってますねえhttp://www.2chopo.com/article/684/

百合魔王オッシー ‏@herfinalchapter
https://twitter.com/herfinalchapter/status/431780042159304704
相続権は男女の事実婚にも認められていないのだから、同性婚事実婚として位置付けるという解釈であれば自ずとそうなりますがなRT @makimuuuuuu ようく読むと「同性カップルには【相続権を除いて】男女の事実婚と同様の権利を」ってなことをおっしゃってますねえ

百合魔王オッシー ‏@herfinalchapter
https://twitter.com/herfinalchapter/status/431799191602360321
.@makimuuuuuu 憲法を改正するまでもなく、現行の法体制の延長でなしうることを法律家として提示してるんでしょう。綺麗事や絵空事を並べるよりよっぽど地に足が着いてると思いますが。

同性カップルの「法的保護」を実現する方法は様々であるけれど、パートナーシップ制といった新しい法律を制定するまでには時間がかかるし(その間は当然、何の「法的保護」も受けられない)、まして憲法を改正するとなれば、保守派層の反発・妨害を受けることは必至である。

とすれば、既存の法律を利用し、その延長線上でなしうることを模索するほうが、はるかに手っとり早く現実的だ。小学生にでもわかる理屈だ。

そこで宇都宮が《相続権を除いて》とあえて明記したのは、「できること」と「できないこと」の線引きを明確にすることで、綺麗事や絵空事に終始しない、より実現度の高い戦略を提示すると同時に、法律家としての誠実さの表れでもあるだろう。

ところが牧村はそれを逆手に取り、あたかも宇都宮が個人的な信念から《同性カップルの相続権》に反対しているかのごとく印象操作するのである。

なぜ、そのような真似をするのか。牧村の狙いは自身が「2CHOPO」に寄稿した次の記事が示している。

『まきむぅの虹色NEWSサテライト 第34回 あなたは虹色の旗で誰かをぶん殴ってはいませんか?』
http://www.2chopo.com/article/700/

「LGBTなら当然、○○候補に投票するよねっ!」

「悩みがないなんて嘘でしょ、言えないだけなんだよね……自分もセクマイだからわかるよ」

「あなたのセクは? 言いたくないなんて言わないでよ! 同じセクマイ同士でしょ?」

ある人が客観的に見てLGBTであるということは、その人がサヨクであること/悩んでいること/LGBT同士の仲間意識を持っているということを、必ずしも意味しません。

すなわち《「LGBT」であるからといって同じ「候補」に“投票”する必要はない》という逆張りをするために《いわゆる“LGBT当事者”に人気》とされる宇都宮の「人気」を利用しているのである。

LGBTの権利拡張に向けて行動し、現実的・具体的な施策を提案する法律家を、牧村は自己顕示のために同性カップルの相続権を否定する差別主義者》に仕立て上げるのである。

この度の都知事選における非情な選挙結果に、このようなツイートが影響を与えていたとは考えにくい。しかしだからといって、議論の前提を履き違えた筋違いの“ネガキャン”が正当化されるわけでもない。